【寝屋川市】寝屋川市無形民俗文化財「新成人による三井のお弓式」は、12本の矢で今年の天候と豊凶を占う伝統行事。令和7年はどんな年に?
令和7年1月12日(日)、香里本通町の友呂岐神社・旧三井氏神社跡・美井三町自治会館で、古くから近郊に知られた「お弓式」の神事が行われました。
元和元年(1615年)徳川家康の武運長久と五穀豊穣、悪魔退散を祈願すると共に、その年の吉凶を占う為に正月八日八つ時(午後2時)に御弓式行事を行い、近郊の人々は恩恵を受ける為に参詣していたといい、この行事が今も続いています。
寝屋川市に伝わるこの伝統行事は市の無形民俗文化財に指定されていて、友呂岐神社境内には、お馴染みの鉢かづき姫の案内表示板に説明がありました。
コロナ禍では、この伝統行事も中止となっていましたが、復活し、良いお天気の下行われた令和7年のお弓式をご紹介いたします。
このお弓式は、昔は、毎年成人の日の前日に、旧三井氏神社跡で行なわれていましたが、現在では先ず、友呂岐神社の本殿にて神事がおこなわれます。
これは、お弓式の神事のあと、隊列を組んで出発する前の写真です。
友呂岐神社での神事が行われたあと、隊列を作って友呂岐神社を後にします。
美井の町を練り歩き、旧三井氏神社跡まで移動します。
昔は、村役有力者の子弟が紋付・かみしも姿で弓を引きましたが、現在では地元から選ばれた20歳前後の若者2人が引くようになっています。
この上の旧三井氏神社跡、美井三町自治会館前でお弓式が行われます。
旧三井氏神社跡で、祝詞奏上です。
今年のお弓式に新成人として選ばれたのは、三ヶ島叶大(みかしまかなた)さんと池田蒼凰(いけだそお)さんのおふたりです。
旧三井氏神社跡でお清めを行った後、美井三町自治会館前に移動します。
自治会館前には大勢の見物人が訪れ、甘酒が振舞われました。
古式に則り、八つ時(二時)にお弓式が始まります。
弓は交互に2本ずつ3回、計12本の矢を射ます。
この12本の矢は、1年を意味し、矢の当たり具合で天候と豊凶を占います。
1本目が、真ん中に見事に命中しました。1本目は1年の始まり1月を意味し、良い一年となることを示唆しています。
2本目は下に逸れたので、雨が少ないことを示しています。
3本目は左下に逸れたことから、雨が少なく、北東の風が強いと予想されます。
4本目、5本目は、右上だったことから、4月5月は、春雨が多いと言えます。
6本目は、やや下に逸れ、梅雨時ながら、雨は少な目と予想。
7月は、雨が長引き、8月、9月は日照りが続く予想となりました。
10月は、上に逸れたので、雨が降り、11月は的中したことから、秋晴れの良いお天気が続き、12月は穏やかに1年を締めくくることができるという予想になりました。
今年も三井文化保存会が中心となって、お弓行事を進めておられました。
今年は、1年の最初と最後が的中し、穏やかに始まり、穏やかに終わるという結果となりました。
弓を射る大役を務めあげたおふたりは、的の前でほっとした表情で、写真撮影に応じてくれました。
昨年は、米の不作で、米の値段が高騰するということがありましたが、今年は五穀豊穣で、穏やかで豊かな1年となればいいですね。
この記事は、寝屋川市文化スポーツ室、三井文化保存会にご協力いただき、撮影許可をいただき作成しております。
友呂岐神社はこちら↓↓↓
美井三町自治会館はこちら↓↓↓